ミャンマー学生研修 体験記 〜中田亮さん〜

ミャンマー国際医療研修レポート
                       東京慈恵会医科大学医学部4年 中田亮
ワチェ病院においての実習では、まず初めて見る医療設備に衝撃を受けた。数匹の猫が病院内を歩き回り、ハエがたくさん飛んでいたりと、衛生面は整ってはいない。治療に使われるガーゼと綿球はすべて手作り。医療器具の消毒や滅菌も自分たちで行う。電気の設備も悪いため、手術中には懐中電灯をいくつか用いなくてはならなく、ときには手術中の停電もある。基本的に暑く、2つしかない手術室のうち1つは扇風機しか設置されていない。手術で使う麻酔薬も制限される。アイシングなどの冷却するものがない。・・・他にもたくさんの日本の医療設備との違いが見受けられ、すべて挙げようとするとキリがないという状態。また、ミャンマーでは保険がないため、医療費は全額負担であり、治療を受けられない人がたくさんいるという。日本では考えられないような悲惨な医療事情にただただ驚きを隠せない。
しかし、そんな医療事情に対して、病院内みんな特に患者さんが笑顔がずっと絶えていなく、ワチェ病院では活気がとてもあふれているように感じた。ジャパンハートでは、18歳以下であれば全額無償で医療が受けられ、成人の場合でも他病院と比べると格段に安い。そのため、今まで受けられなかった治療がジャパンハートでは受けられ、病気のために人生を暗く生きてきた人が、人が変わったかのように明るくなり笑顔で退院していく。活気があふれる理由の1つには、このようなジャパンハートの無償無給の活動があるだろう。
そしてもう1つ気づいたことは、ワチェ病院の医師や看護師みんな、患者さんに本当に好かれている・信頼されているという印象が本当に大きかった。医師や看護師が来ると、いつもみんな笑顔になり明るく楽しく話していて、その様子を見ると何もしてない自分までも元気になってくる。これは、ワチェ病院の医療者たちは皆情熱をもって患者さんと接していて、患者さんのことを第一に思って医療をしているからだとすぐにわかった。ある看護師が「村に帰っても抜糸はできるから退院できます。」と言ったところ、患者さんは「あなたを一番信頼しているからあなたに抜糸してもらいたいので、まだ入院したいです。」と言っていた。医療者が一番やりがいを感じる瞬間だと思う。
自分もここのワチェ病院の医療者のように患者さんに信頼される医師になりたいと改めて考えさせられた。そのためには、当たり前のことかもしれないが、患者さんを第一に思い、患者さんと心から向き合っていくことが一番重要なんだと実感することができた。
日本の医療は高度な医療を目指していて、高い技術や設備の整いを重要視していると思うが、ミャンマーにおいては、保険がない・医療設備が悪いなどの苦しい医療事情はあるものの、ミャンマーにはミャンマーという国に合った医療を行い、医療者も患者も活気に満ち溢れていてみんな前を向いて情熱にあふれ活き活きしていた。目の前の患者一人ひとりに真剣に向き合う。これこそが病院のあるべき姿であり、ワチェ病院はそんな病院であった。
また、他にも、Dream Trainや視覚障害者施設に訪れて、それぞれにおいて行っていることを深く学ぶことができたと同時に、ジャパンハートの活動の広さに感銘を受けた。
最後になりましたが、このような機会を与えてくださった、吉岡先生をはじめとするジャパンハートの方々、HEART'sの方々、ワチェ病院・Dream Train・視覚障害者施設のスタッフの方々、ありがとうございました。短期間でしたが、得るものがとても大きく、今の海外支援の現状を学ぶことで自分の中での将来の選択肢が広がりました。また行きたいです。本当にありがとうございました。


国際協力学生団体 HEART's

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