ミャンマー学生国際医療研修 2013年12月22日~27日 ~守本陽一さん~

 自治医科大学医学部2年 守本陽一  

 ジャパンハートのスタディツアーを通して自分が収穫できたもののうち、吉岡先生との出会いが最も大きなものとして挙げられる。ジャパンハートの代表である吉岡先生については、情熱大陸をはじめメディアを通じて存在は知っていたが、その印象は、医療の届かない海外において懸命に医療を行う医師というメディアが作り上げた偶像のような存在に感じていた。もちろん吉岡先生が国際医療に関して懸命に尽力されていることは疑いようもない事実であるが、それだけにとどまらず、海外、国内問わず医療問題、国家観、歴史認識、個人の在り方、これからの行く末と期待される未来と先生の通ずる範囲はとどまるところを知らない。 そのうえ、その考えがほぼすべて理解し、納得できることだったことが、先生に大きくインスパイアされた理由の一つだといえるだろう。日本人がスキルや技術の体系化を行わないことやあらゆる面で個人を犠牲にする日本社会を問題点に挙げる一方で、日本人の勤勉さや高い技術を利点に挙げ、長期ボランティアとともに自分をはじめ多くの医療者の短期ボランティアを募集したり、日本語及び現地語を基準とし、ジャパンスタンダードの国際協力をニーズに合わせて行ったりすることで日本の医療者の国際協力の敷居を大きく下げることに成功しようとしている。成功の理由として、理念や信念を掲げ、集まったスタッフとともに努力されたことはもちろん、時代のトレンドや地域性を考えた発展を遂げてきたことも挙げられる。自分の理想とすることを掲げ、クリアしようとすることでスキルを高め、次の道を切り開いてきた吉岡先生の姿に非常に感銘を受けた。先生の築き上げてきたジャパンハートは、ほかのNGOとは異なり、後進の成長と体系化により、現地の評価、日本国内の関心ともに高く推移することが予測される。また、先生は海外での成功を日本の地域医療にも役立てようとしている。将来地域医療にかかわる自分としても期待するとともに自分も同じように貢献したい。  ジャパンハートの施設のみならず、ミャンマーの医療機関や地域性を見ることができた。このスタディーツアーの良い点といえるだろう。ミャンマーの医療機関には僧侶・男性・女性という身分が色濃く反映されていることと合わせて、技術的に劣る点が非常に多い。ミャンマーの最大都市圏であるヤンゴンでも公的に救急医療システムが整備されておらず、病院による救急車や寄付による救急車があるのみであった。これは費用も掛かるため、死に直結する急性期の疾患に対して即時に治療が受けられないという現状があり、貧富の格差が医療にそのまま影響しているといえる。PCIや画像診断などの高度な医療を受ける機会も不足していた。このように日本に技術やインフラ面から劣る点が多くある一方で、ミャンマーにはミャンマーの良い点がある。そのひとつとして、donationの文化がある。いくつもの医療機関が寄付によって運営されている。寄付の使用用途が明確に定義され、自分の寄付が何に使われているか明瞭であることや富裕層だけでなく中流階級も家族の大事を区切りとして寄付を行うことは、寄付文化が根付いていない国に住む者として非常に驚いた。同時にミャンマー人の家族の繋がり、絆の深さを感じる場面も多くあった。家族一人の手術に家族総出で田舎から来て、一つのベッドを家族みんなで分け合う姿は、古き良き日本の姿と通ずるものがあるように感じ、温かい気持ちになった。  ミャンマーでのジャパンハートの医療研修を通して、自分が諦めつつあったキャリアパスを再認識することができた。自身の現状や興味の方向性から好きなことをやっていく一方で、同時に視野が狭く、自分の可能性を狭めていた状況が、何事にも挑戦してみようという初心に戻ることができたし、視野の広さを再び求めるようになれたと思う。この機会を生かして、自分のやりたいこと、やるべきことをやっていきたいと思う。 

国際協力学生団体 HEART's

認定NPO法人ジャパンハートの下部組織に当たる "学生組織 HEART's" あなたの背中を押す存在でありたい ーさぁ、私たちと新たな "一歩" を踏み出しましょう!

0コメント

  • 1000 / 1000